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#28 Sam Cooke "A Change Is Gonna Come "

Sam Cooke

M-Culture開始の頃から、この曲をラストにと思っていました。
もう、R&Bもレア曲も関係なく。

このコーナーで、何度もご紹介してきた偉大なR&Bシンガーたち。Otis Clay、ジョニー・テイラー、ボビー・ウーマックやアル・グリーンなど。
彼らは、教会で熱狂的に演奏される、ゴスペル・ミュージックにルーツを持っています。ゴスペルの世界で名を上げ、そしてR&Bという世俗的な世界に降りてゆく。この先駆けとなったのが、今日ご紹介する、R&Bを創った男と呼ばれるSam Cookeなんです。

Gospelシンガーと言っても、ハンサムな彼の人気は半端ではなく、教会やホールに女性ファンが殺到して、キャーキャー黄色い声を上げて、大変だったらしいです。
それで、サムは1957年にR&Bの世界に転身し、「You Send Me」で全米1位を勝ち取ります。
当時、これは大変なことで、特にサムの父親は有名な牧師だったので、勘当同然の仕打ちだったらしいです。
でも、サムはこれに負けず、どんどん前に進み、数え切れないくらいのヒットを量産していきます。
それだけでなく、彼は革新者でもあって、史上初めて黒人アーティストによるレコード会社と音楽出版社を設立して、著作権などを管理することに成功します。
そして、彼を慕う若手アーティスト、ジョニー・テイラーやボビー・ウーマック、ルー・ロウルズを育成します。

こうして黒人ミュージシャンとしてはじめて大きな成功を収めたサムでしたが、栄光の終焉は突然やってきます。1964年12月、宿泊先のモーテルの女主人に射殺されて、33年の人生を閉じます。
当時、サムは公民権運動に深く関っていました。親交のあったマルコムXや、キング牧師が暗殺されたのもこの頃。彼の死は謎に包まれています。

実は、サムはミシシッピで生まれたんですが、当時の世界恐慌の影響で食べられなくなり、家族でシカゴに引っ越してきて、そこでゴスペルグループに加入したんですね。彼がゴスペル界からR&Bショービジネスの世界に転身したのは、このことが根っこにあるのかも知れません。

そのサム・クックが、生前にボブ・ディランの「風に吹かれて」を聞いて、白人に負けていられない、とばかりに作ったのが、今日ご紹介する曲、"A Change Is Gonna Come"なんです。
R&B初めてのメッセージソングと言われています。

「長くつらい時間を過ごしてきた。でも俺には判る。変化!チェンジが訪れる!」
という曲です。

いつか必ず道は開ける!チェンジが来る!信じていきましょう!
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#27 Otis Clay "Love's In Need Of Love Today"

Otis!

以前いちどご紹介した、メンフィス出身でシカゴを拠点にしているディープソウルシンガー、Otis Clay。
日本のR&Bファンと相思相愛の素晴らしいシンガーで、何度も来日しています。
彼が2度目の来日したときに歌って、一部からベスト・アクトだと評判になっていた曲があります。
スティービー・ワンダーが元歌の、「ある愛の伝説」、”Love’s In Need In Love Today”がそれです。で、このライブのテイクを含んだCDが最近リリースされたので、今日はこれをお届けします!
ちょっと音は悪いですが、素晴らしい歌唱です。
タックスマンのツレのギタリスト、Souhterer & The Motherersの宮本トメ吉氏は、これを聴いて「こんなにいいシンガーでも売れないのか!」って嘆いてたくらいです。
いま、不況だけでなく、別の不安が日本を覆っているじゃないですか、ミサイル飛んでくるとか、それを迎撃したら戦争だとか。
ホントやめてほしい。
この曲はこのように言っています。
「シリアスなニュースを皆に伝えなければいけない。世界が大変な災害に巻き込まれて、みんなに苦痛と涙をもたらすかもしれないんだ。」
そして、「愛は愛を必要としている。憎しみは憎しみを生むだけだ。黙れ小僧!」と歌われている。
タックスマンがこの曲を北の空に伝えて、ミサイルを止めたい!

実は7分50秒あたりで、♪Kanazawa~♪と歌われています。
これは?ハタシテ?金沢で収録されたのか?カナガワ~の間違いなのか?
聴いてみてね。

#26 Joe Cocker "I'm So Grad I'M Standing Here Today"



今回は、コーナー史上初の、白人ボーカリストの曲をご紹介します。白人と言っても、今日ご紹介するJoe CockerはR&Bシンガーと言って何ら問題ないソウルフルな人です。
イギリス ヨークシャー州出身の彼は、配管工として働きながら音楽キャリアをスタートさせます。有名になったのは1968年のビートルズ曲のカバー"With A Little Help From My Friends"をヒットさせ、翌年伝説のウッドストック・フェスティバルに出演したことがきっかけでした。
タックスマンもウッドストックのフィルム見たことありますが、大声量でもがくようなアクションで歌うJoe Cockerを見て、「なんじゃこりゃ。スゲーけど」と思いました。
で、その後、鬼才!Leon RussellともにMad Dogs & Englishmenというユニットを結成し、新人だったリタ・クーリッジが歌った”Superstar”がカーペンターズなんかにカバーされて名曲と呼ばれるようになったり。
彼自身もソロに戻って歌った"You Are So Beautiful"がヒットしたり。
ただ、この人、前から大麻とかアルコール依存の問題を抱えていまして。
1981年に「愛と青春の旅立ち」の主題歌をヒットさせて、デュエット相手のジェニファー・ウォーンズと来日したときには、泥酔してステージでヘロヘロだったという、どっかの財務大臣みたいなエピソードもあります。
で、そんな人ですが、1980年に、Jazz/Fusionの雄、the Crusaders に支えられて一旦復活してるんです。
これが今日ご紹介する”I’m So Grad I’m Standing Here Today”なんですが、この歌詞が、グッと泣け歌シアターなんです。
「俺はもうダメだってヤツもいる。でももう大丈夫だ。俺の愛と命の歌はもう消えやしない。俺は太陽の下で永遠に歌い続ける。ここに今立っていられることがうれしいんだ」という歌詞。ま、その後もアルチューさんだったりしたんですがね。


よくあるブルーズ

freddie

Same Old Blues (Don Nix)
Performed by Freddie King

Morning rain keeps falling
Like the tears that fall from my eyes
As I sit in my room
Staring out at the gloom
It’s the rain, it’s the same old blues

I can’t help, I can’t help but thinking
When the sun used to shine in my back door
Now the sun has turn to rained
All my laughter has turn to pain
Yes it’s a pain of the same old blues

Sunshine, sunshine is all you’ve seen now
But it all, it all looks like clouds to me
Well as I sit in my room
Staring out the gloom
It’s the rain, it’s the same old blues
Yes it’s the rain, it’s the same old blues
Yes it’s the rain, it’s the same old blues


セイム・オールド・ブルーズ (1970年)

朝の雨が降り続いている
おれの眼から流れ落ちる涙のように
こうして部屋の中に座って
暗い空を眺めている
雨が降っている どこにでもあるブルースだ

こうやって、おれはこうやって考えるほかない
裏口からさえ太陽が差し込んでいた頃のことを
そしていま太陽が雨に変わって
喜びが全て痛みへと変わっていった
そうだ それは どこにでもある あのブルースの痛み

太陽、太陽の光がおまえにみえるすべて
けれど おれには 暗雲にしかみえない
こうして部屋に座って
暗い空を眺めている
雨が降る どこにでもある ブルースが
雨、よくあるブルースが降る
そう、 雨が降る どこにでもある あのブルースさ


(対訳:Taxman)

#25 Freddie King “Same Old Blues”

getting_ready

Freddie King’s Hidden Away masterpiece is here.
"Same Old Blues

ちょっと目先を変えて。ブルース・アーティストをご紹介します。
タックスマンの、「棚から一つまみ」。Freddie Kingの“Same Old Blues”という曲をご紹介します。

ブルース界には3人のキングがいるとよく言われます。
Albert King, B.B. Kingと、今日ご紹介するフレディー・キングがそれですが、フレディーはその中でも、一番R&Bとロックに近い人だと思います。

1934年生まれのテキサス出身のブルースマンです。大きな身体で、愛用のGibson ES-345を右肩だけに掛けて弾き、太い声で歌います。

1961年には”Hide Away”という大ヒットを全米R&Bチャートの5位に送り込んで有名になります。これを機会に、スリー・キングの中で一番最初に人気に火がつきます。どこでかというと、大西洋を越えた海の向こう、イギリスで。
60年代後半のブリティッシュ・ブルース・ブームのなか、かのギターの神様、エリック・クラプトンはこう言ってます。
「フレディー・キングを聴いてから世界が変わった!」

力強いそのギタースタイル、ゴスペル・フレイバーさえ感じさせるソウルフルなボーカルは、クラプトンをはじめとする白人ミュージシャンに多大な影響を与えるんですね。
クラプトンの全曲ブルース・カバー・アルバム、「From the Cradle」では、彼自身フレディー・キングになったつもりで演奏した、と言うほど、フレディーにまいっちゃってるんですね。

ブルースの枠を超えて、ロックの世界でも活躍したFreddie Kingでしたが、1976年、惜しくも42歳の年末に心臓疾患などで亡くなってしまいます。ブルースの世界では、マジで40・50は洟垂れ小僧ですから、ホントに残念なことだと思います。
彼の巨体が健康に影響したのかもしれません。
体調・体重管理には気をつけましょう!

Freddie Kingが1970年代に在籍したShelterレーベルは、かの鬼才Leon Russell率いるレーベルでした。そこで製作された何枚かのアルバムは、特にコアなブルースファンには評判が悪かったんです。
でも、タックスマンはずっとこの曲を聴き続けて、また歌い続けてきました。
ここ最近になって、ようやく名曲にカウントされるようになってきた気がします。

ゴスペルフレイバー溢れるボーカルの合間あいまに鋭く切り込むギターソロが聴きものです。
このブログに歌詞とタックスマンオリジナルの訳詩をアップしておきます。
ブルースに挑戦したいボーカリスト・ギタリストの方、是非てどうぞ。


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